難病ってなに?

2019年12月27日

いわゆる難病とは一般的には治療方法がなくその疾患になってしまったら生きている間はずっと痛み止めなどの治療行為を受け続けなければならないため、その治療費が高額になるなどの問題を有する病気です。
また日本においてはこの中には治療研究事業という位置づけでかつて特定疾患として指定されていた56疾患もありました。
その後法律が近年になって制定され、56疾患から大幅に増えて指定されています。

なおこの法律では難病指定の病気自体はその都度見直しがなされる方向性であり、また現在すでに難病指定の病気を患っていても、その病気の症状によっては治療費の補助を行わないという軽症判定についても定められているところです。
難病指定されている病気以外でも治療が困難であったり希少性がある疾患は、追加されていく方針が示されてはいます。
不治の病で希少性が高く専門の医師がなかなかいない場合などは医療費が高額になりやすいこともあって、可能な限りこの法律に含めていくとされているわけです。

ただ定義自体は厳密に運用される方向性ではありますが、その難病の罹患者数によっては今後難病の法律から外される可能性はあります。
治りにくい病気なども含まれていたりあるいはその発症の原因不明のものやいったん発症した後に後遺症が残って日常生活に支障が出るものなど、いろいろなケースがあります。
そのためかつての特定疾患のようにその病気と診断されたら認めるのではなく、重症例や月々の負担が大きかったときなどの特例で難病患者の指定がなされるようになったところです。

なお、かつての特定疾患の場合は住民税非課税世帯の場合、医療費が無料になる制度でもありましたが現在の法律では生活保護受給世帯以外が治療費の患者窓口負担はあります。
ただし、その病気での上限設定がなされるなどしており軽減の制度そのものは残っています。
その他にも地方自治体によっては見舞金の設定を行っているとこがあります。

難病にはどんなものがある?

それでは特定疾患に難病指定された原因不明の難病をいくつか取り上げ、その治療や後遺症などについてご紹介しましょう。
日本国内で患者数の多いのが全身性エリテマトーデス、国内では推定6-10万人ほどと見られています。
発熱や全身倦怠感で初発し、全身のあちこちに赤い紅斑が生じるのが特徴で、進行すると関節などの結合組織から腎臓や肺、中枢神経にも病変が波及していき、それが原因で致命的転帰をとることもあるのです。

全身性エリテマトーデスは免疫細胞が正常な組織を異物と認識して攻撃することで全身に炎症を生じるのが原因です。
どうして免疫異常が引き起こされるのかのメカニズムが解明されているわけではなく、原因不明とされています。
治療は主に異常な免疫細胞の活性を抑えるために、副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)の投与が中心になります。
ただし症状が深刻な場合には、ステロイドホルモンの大量投与療法(パルス療法)が実施されることもあります。
ステロイドホルモンによる治療でかつては不治の病とされていた、全身性エリトマトーデスも症状のコントロールが可能になり、心臓や腎臓などの後遺症で死亡する確率もかなり改善されています。

他方で、パルス療法などにも抵抗性症例が少なからず存在していました。
ステロイド投与抵抗性の症例には免疫抑制剤の投与が行われます。
このような薬物療法の発展により、治りにくいだけでなく治療が困難だった難病の代表格だった全身性エリトマトーデスも1950年代には50%程度だった5年生存率が、現在では95%以上にまで改善されています。
さらに近年では新薬の登場もあり、さらなる治療成績の改善が見込まれているのです。
しかし新たな問題として高額な新薬の使用による医療費の増大という課題に直面しているのも確かです。